米IT大手マイクロソフト(MS)は16日、表計算の「エクセル」や文書作成の「ワード」、資料作成の「パワーポイント」などのソフトに対話型のAI(人工知能)を搭載すると発表した。グラフの作成や分析、文章やスライド資料の作成などを、利用者の指示に基づいてAIが行う。数か月以内にサービスを本格展開する見通しだ。
新たな対話型AIサービスの名称は「Copilot(副操縦士)」。例えば、「エクセルのデータを分析して」と指示すると、データの傾向を表すグラフを作成する。「娘の卒業を祝うスライドを作って」と指示すると、写真を組み合わせてスライドを作ってくれる。
 業務用アプリ「Teams(チームズ)」やメールサービス「アウトルック」などにも同様の対話型AIを搭載する。現在は一部の顧客を対象に試験導入しており、料金は数か月以内に公表するとしている。エクセルやワードは個人や法人の約4億人が利用しているとみられ、仕事の効率化が進みそうだ。
 米IT大手グーグルも14日、業務用ソフトにAIを導入すると発表した。2月には対話型AIを用いた検索サービスを近く開始すると発表しており、IT大手同士の競争も激化するとみられる。